や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

「サンワリ君」連載38年、漫画家・鈴木義司氏が死去

私としては「お笑いマンガ道場」での姿が非常に印象に残っているのだが、「サンワリ君」を38年連載していたというのは、内容はともかく立派だと思う。ただ、どうしても富永一郎の描く土管の中で暮らしている絵ばっかりが脳裏に浮かぶ。そして、そこから浮かんでくるのが「Oh!スーパーミルクチャン」の中でも衝撃の問題作「ミルクのタワーリングホームレス」だ。話の非常に簡単なあらずじを書くと、増加の一途をたどるホームレスの住居を確保するよう大統領から指令を受けたミルクちゃん土管を積み上げてホームレス用マンションを建設するという富永一郎の描く鈴木義司をそのまま映像化したような展開。
どうにも私の中では鈴木義司は土管で生活しているというのが刷り込まれているような気がしてならない。本人が良く描く、洋風のお城に住んでいる絵も結構思い出されるのだが。
結局鈴木義司は現役のまま倒れてしまった。センセーショナルな作品を世に出すわけでもなく、単行本化されて世間に残るわけでもない。少なくとも「サンワリ君」が単行本されたという話は聞かない。もし単行本化されていたら何巻になるのか想像もつかない。今後、こういう漫画家はよりいっそう少なくなっていくだろう。おそらく多くの漫画家はヒット作を何か一つ世に出したらその後は力をセーブしていくに違いない。仕事場で倒れ、死を迎える漫画家はいなくなるだろう。ホントはそうなることが業界のためにも良いのかもしれないが、何か寂しい。でも、柴田亜美は仕事場で倒れそうな気がする。もう倒れたか?