や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

ハウルの動く城

内容が良く解らないから見に行って解説して。と言われたので見に行ってきた。元々、他の監督が撮る予定だった作品らしいのだが、多分パヤオちゃんがアレコレ口出ししちゃったんだろうなぁ。原作を読んでいないので、具体的な内容は知らないのだけれども、老婆とはいえ19歳(には見えない。15歳〜17歳くらいに見える)の少女が元気良く活躍してしまうのはかなりの部分でパヤオちゃんの意向が組み込まれているのではないかと思ってしまったりして。「耳をすませば」を見ているとそういう気分にもなってしまうのだ。
肝心の内容だが、面白かった。いつもの傾向として、導入までがやたら長かったり、中だるみがあったりするが、今回は導入までが早かったし、適度な間隔で展開を変えてきていたため、あまり退屈な場面はなかった。ただ、ソフィーが城に来るまでハウルが夜毎具体的に何をやっていたのか良く解らない点が難か。多分、戦争の邪魔をしていたのだろうけど、個人レベルでそれをやっていたとしたらハウルはただのバカとしか思えないのだが。まぁ、本作は大まかなストーリー展開はどうでも良くて、ハウルやソフィーにどう決着をつけるかがメインの話だと思うので、そういう意味ではきちんと決着がついているのではないかと思う。
総合的な評価について、個人的なジブリランキングだと、「千と千尋の神隠し」、「もののけ姫」よりも上だが、「天空の城ラピュタ」よりは下という感じか。ま、1位は当然「耳をすませば」だが
声優について、ソフィー役の倍賞千恵子は老婆も少女も見事にこなしていた。後半はほぼ島本須美状態だったが。ハウル役の木村拓哉は、声だけではそれっぽくなく、声のトーンを変えるだけではない演技を見せていたと思う。多分、今まで関わってきたあらゆる映像作品よりも一番いい演技をしていたのではないだろうか。やるじゃんキムタコ。でも今までが棒読み一本調子だったが故の評価であることを忘れてはいけない。荒地の魔女役の美輪明宏は最強。脇を固めるマルクル役の神木隆之介は宮崎アニメっぽい演技だし、カルシファー役の我修院達也は相変わらず強烈な存在感を持っている。
でも、そんなに解りにくい映画ではなかったなぁ。ファンタジーに理屈を求めても仕様がないだろうし。