や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

スーパーロボット大戦V

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」が参戦するから、という理由だけで購入した。結果的に原作再現はされず、いわゆるいるだけ参戦扱いだったのだが、完全に設定無視な存在だったというわけでもない。それを説明するには本作の世界である3つの地球について説明しなければならない。

本作のストーリーでは異なる次元にそれぞれ地球が存在し、3つの地球(海の干上がった地球、青い海の地球、赤い海の地球)を渡り歩きながらストーリーが進行する。この3つの地球は基本的に異なる技術を持っているが、完全に異なるわけではなく一部似かよった技術体系があり、また同名の人物がそれぞれの地球に存在したりする。今作のハサウェイは赤い海の地球の人物で、テストパイロットとしてΞガンダムに搭乗しているが、海の干上がった地球でもハサウェイの名は知られており、テロリスト:マフティ・ナビーユ・エリンであることが「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の登場人物であるトビア・アロナクスのモノローグで語られている。という具合に微妙に原作との関係をつなげにかかってくる。ハサウェイはエンディングでは植物学を専攻しようと考えているが、連邦のやり方に絶望してテロリストにならないことを祈るばかりである。

ここまで書いてなんだか、世界設定の発想としては「スーパーロボット大戦Z」シリーズに近い。シナリオライターも同一人物であり、システム面も「第3次スーパーロボット大戦天獄編」の流用めいた部分もある。ただし今作はパイロットスキル枠の制限が事実上存在しない点や、強化パーツとパイロットスキルの入手方法が同じということもあり、強化パーツをとるかパイロットスキルを取るかという二択に悩まされることになる。

本作の難度はシリーズでも簡単な部類に入ると思う。ある程度スパロボに慣れている人であれば初回プレイでSRポイントコンプリートすることもそう難しい話ではない。ビギナーモードも用意されているため、シリーズ未経験者でも入り込みやすいように工夫されている。

本作は宇宙戦艦ヤマトが超強い。戦艦でバリア持ちなので防御は固く、攻撃も最長射程10の武装があったりとスキがない。さらにイベントでしか使えないもののマップ兵器で射程無限大な波動砲も持っている。最終ステージでは厄介なユニットが大量に登場するがヤマトの波動砲で大半が蒸発。史上まれに見るガンガン攻める戦艦だった。

メインストーリーはやや短めであるが、条件達成によるシークレットシナリオもあり、シナリオの総量はそこそこあると思われる。

ちなみに私はプレミアムソング&サウンドコレクション版を購入したが、やはりBGMが生歌になるのは感慨深いものがある。過去には音源がクソだのジャスコサウンドだのと揶揄されることもあったが原曲そのままだったら文句ないやろという声が聞こえてきそうだ。

続編の予定はないそうだし、メインストーリーである「宇宙戦艦ヤマト2199」のストーリーもオリジナルキャラのストーリーも作内で完結しているために難しそうではあるが、異なる世界の同名人物へのアプローチがZシリーズの時よりも踏み込んでいて面白かったため、そういう方向での続編を見てみたくはある。