や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

「グラディウスII」は確かに絶妙な難易度だった件

下手の横好きシューターであるため「グラディウス」の偉大さに異論はないが実感はできていない、みたいなことを6年前に書いていた
普段あまり行かないゲームセンターに「グラディウスII」があって、100円2クレジットの上に7機設定。今では完全移植を果たしたものが家庭で遊べるためにわざわざ100円を投入してまで遊ぶ価値はあるのか?という意見もあるだろうが、ゲームセンターで遊ぶからこそ身に纏う集中力とそれによる技術向上というものがあると思っているため、遊んでみたのだった。
最初は6年前同様に3面の結晶地帯で躓いた。中盤以降の大小織り交ぜた結晶を躱しながら進むのは十分にパワーアップした状態ならともかく復活直後の装備無し状態では結晶の動きを見極めるだけでも一苦労。火力に乏しいので下手に結晶を撃ってバラバラになってしまったらそこで詰み。なるべく弾を撃たないようにして進めていく。また結晶の動きが今の感覚で見れば結構カクカクでアーケード版「ダブルドラゴン3」の歩き並み(誇張があるかもしれないし、なんせ20年以上前のゲームである)。そのため余計に見極め辛い。しかし、潤沢な残機のお陰で何度も失敗することで成功パターンのルートが見えてくる。チャンスが何度もあるのでより軽い気持ちでトライアルアンドエラーに臨むことができる。果たして、装備無し状態でも結晶地帯をくぐり抜け、クリスタルコアを倒せるようになった。
その後、火山ステージ、モアイステージ、高速ステージでも失敗することはあるのだが、その都度ミスした理由を考え、それを避けるように努めることでいつかは越えられるようになった。確かにハマりだすと何度もミスを重ねるので詰んだように感じてしまいそうになるのだが、いつしかハマりを抜け出すようになる。このサイクルを繰り返すことが快感につながる。普通は通常の残機設定もそういうサイクルを得られるようにできているか、たとえ一からやり直すことになっても挑戦できるほどのモチベーションを持っているのだろうが、私の場合は7機設定という特殊な状態でないとそういうサイクルを経験できなかったということなのだろう。何度かプレイするうちにボスラッシュまでいけるようになった。それまでは結晶ステージまでだったものが割と短期間でボスラッシュ。しかも確実に前に進んでいる感覚を得ている。極端に難しいということはなく、今まで通過したステージはいずれも努力すればちゃんと報われる難易度だった。潤沢な残機数だったら、という前提はあるにせよ。
努力した分だけ結果で返ってくるというのはゲームのかなり根源的な面白さの一つで、それをキチンと感じさせてくれる作品は例外なく名作だと思う。「グラディウスII」はそういうゲームだ。今まで得られなかった充実感を24年越しに感じている。