や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

El Shaddai

「発売前から話題作」というCMテロップのとおりで、実際のゲーム内容はどうなのかというと、面白いんだが食い足りない、という印象。

El Shaddai ASCENSION OF THE METATRON

El Shaddai ASCENSION OF THE METATRON

モチーフは面白いし、ビジュアル的にもかなり冒険している。フィールドの絵面はかなりインパクトがあり、特にChapter6はいい感じで悪ノリしている。ボスもアルマロスが演出面でかなりイカレていて面白い。逆に言うと面白さはこの辺がピークで他はあまり強烈なインパクトは無い。Chapter6のバイクステージ以外のステージは見た目こそ違うものの基本高所恐怖症の人には厳しいジャンプアクションばかり。ギミックはそれぞれに違うが最大の敵はやはり固定カメラ。
ストーリーは登場キャラのバックストーリーも含めてかなり説明が省かれているため、キャラクターに感情移入がしづらい。主人公イーノックは本編中では「大丈夫だ。問題ない」しか言わない。というより、ストーリーテラールシフェルと実際のアクションを行うイーノックの両方で楽しむゲームだ。その他のサブキャラも本編で語られることがないため、のめり込みづらいところがある。PVではあんなにも思わせぶりだったルシフェルのセリフもその大部分は肩透かし。本編中でルシフェルの非情な所が垣間見えたりするが、その後のストーリーに生かされるわけでもない。
アクションの方は比較的シンプルな操作でアクションできるのは良い。武器の3すくみや各武器の特徴を意識するとアクションも面白くなってくる。だが、既発の「ベヨネッタ」レベルに達していないというのがツラいところではある。
総じてマニアックすぎず、遊びやすいゲームなのだが、「デビルメイクライ」や「ベヨネッタ」を遊んできたプレイヤーにはアクションも分量も物足りなさが残るというゲームになってしまうだろう。