や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

そしてまた「ドカコック」

そろそろ「ドカコック」が読みたいなぁと思いつつも、9月に掲載されたばかりだからもう少し先かなぁと思っていたら掲載されていたので即ゴラクを購入。
第2話の時点で「面白いけど連載したらすぐにマンネリ化しちゃうんだろうなぁ」とファンの中でも高速マンネリ化を危惧する声があったのだが、そういう意味ではこの第3話、ビックリするくらいマンネリ化の予感をさせる、しかし面白いという完成度の高さを見せてくれた。
まず扉絵から。

わかる人にはわかるんですが、第2話のときの扉絵を。

毎回こんな調子なんですけれども、さらに言うと同僚のドカから助けを請われるシーンまでこんな調子。

「メシ行ってきます」、会社で食事のために席を外すときに使ってみたい。
今回は大阪を舞台に第2通天閣を建てるというプロジェクトで、現場のエースが怪我で離脱、しかもそのエースは夢を見失い自暴自棄の状態…!というわけでドカコックが動くわけです。
第1話において断続的な包丁の音とリズムに対して「ランマーだーー!!」、「ドカのソウル…ソウルミュージックじゃーー!!」というテンションの高すぎるリアクションを見せてくれたわけですが、今回は…!


「モンケンやッ!!!」というわけでビル屋の心に響くモンケンリズムでした。モンケンというのは杭打ちのときに使う基礎部品にカテゴライズされるもののようです。基礎機械オークションサイトで見つけました。こういうのもオークションするんですね。専門外なジャンルだけにこういうのは新鮮に映ります。
今回は大阪にちなんでハリハリ鍋をどんぶりに発展させるという展開なのですが、「基礎は終わったッ!!」水菜の後は鯨肉をたっぷり使っての仕上工事。そのお玉動きが

油圧ショベルなのは良いとしてわざわざ英語で言いなおすところにドカとしての妙なこだわりを感じざるを得ません。ワイらの力を何千倍にアップさせる夢の機械。ドカドリーム!!!ドカドリームって言われてもなぁ。
そんなこんなで完成。

いや「※ツユだく」とかいいから。「ドッカッドリーム!!」とかいいから。
さて、「ドカコック」のお約束として料理を食べたドカの一人が「これはまさに世界遺産級」とか言って世界遺産をバックに「ドカウマーッ!」と大喜びするシーンが続きます。このシーンはマンネリの予感を感じさせる本作において個人的には外して欲しくない場面です。それにここ最近経済効果を狙った世界遺産登録が頻繁に起こっている現状から鑑みても他のネタが尽きようとも世界遺産が順調に増えれば「ドカコック」のネタは尽きないはず、と勝手に考えているわけですが、今回はなんとこんな調子。

なんとだんじり。さらに世界遺産ならぬ大阪遺産級のブツが背後に。うわー、その手があったかッ!さらに「※作者である(中略)ドカうまであった」という不自然なコメントが。
料理マンガにおいて作中に登場する料理はその全てがオーソドックスなものではなく、中には味が想像できない、できたとしても美味しいとは思えない料理を作中の人物が美味しそうに食べるシーンがあり、それは読者にとって常に疑問点でした。「OH!MYコンブ」の作者に「ホントにこれ美味しいんですか?」と質問の手紙を送ったことがある人もこれを読んでいる人の中に一人くらいはいると思います。そういう疑問に対して率先してコメントするこの姿勢は評価されるべきではないかと思うのです。編集側が名づけたはずの「ゴラクマイトガイ」という二つ名を名乗ってしまっていることはちょっとどうかと思いますが。
今回も大笑いする内容ですばらしかったです。お話のフォーマットがカッチカチに固まってきて連載しなくてもマンネリ化しそうな気配ですが、そこは「内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎」の作画。インパクトのあるシーンを描かせたらなかなか右に出る人はいないので、「だっぼん」、「メシか」、「メシ行ってきます」といったセリフは変わらないのに面白おかしいシーンを書き続けていって欲しいと思うのでした。