や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

ツキヨニサラバ

二丁拳銃ゲームとして注目はしていた。Amazonの評価はお世辞にも良い評価とは言えず、やや手を出しにくい印象ではあったが、そこそこ楽しんだ(しかし決してディープに攻略しようとは思えない)「GUNGRAVE O.D.」も似た様な感じの低評価だったので恐れずに購入した。しかし、両者とも中古の価格が結構高い。なんでだろうな。
二丁拳銃を操るアクションは否応なくスタイリッシュなものを期待させるが、通常のコントローラーでスタイリッシュな動きを実現するのは決して容易ではなく、だからといって複雑な操作のもとに実現したスタイリッシュな動きなどアクションの忙しさのために使われることなく、そのためにどうしても単調な動きを余儀なくされてしまうものだが、本作もやはり「マトリックス」、「リベリオン」といったスタイリッシュガンアクションを狙って見事に到達できなかった作品といえる。
飛び道具主体のアクションの場合、距離を取ることで比較的安全に攻略することができるが、本作はそんな事は許してくれず、敵の殆どがどういうわけかやけにコンパクトな散弾銃で攻撃してくる上、敵の弾丸はこちらが放つ弾丸くらいの速さで迫ってくるため、見てから避けるのはほぼ不可能。必然的にスキルの一つであるブリットタイム(個人的にはバレットタイムの方がピンと来る)を使用せざるを得なくなる。作り手もそれを見越してか、明らかにブリットタイムの使用を前提としたバランス調整となっている。
既にAmazonで言及されていることだが、システムとバランスをもっと煮詰めさせれば大化けしたかもしれない。ブリットタイムをあくまで初心者救済措置的存在としてバランス調整し、オートロックオンの性能を向上させ、2週目以降の楽しみを付加する。これだけで印象がかなり異なる。それだけに本作は惜しい。
ムービーの出来は可もなく不可もなく。しかし、今年発売されたゲームであることを考えるとあまり質は高くないと言える。サウンドも特筆すべきところはない。個人的には「GUNGRAVE O.D.」の方があざとくて好きだ。何もかもが中途半端。それが本作の特徴かもしれない。