や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

ヒトラー 最期の12日間

邦題と映画の内容が必ずしも一致しているわけではなく、本作は戦時中にヒトラーの秘書として採用された女性の視点でヒトラーの人間像を描く作品であり、そのため主人公はその秘書であってヒトラー死後も結構長い話が続く。
ヒトラーの描き方は偏屈で猜疑心が強くて自分以外の人間を信じない割には異常なまでの寂しがりやという今まで伝えられてきたヒトラーのイメージをそのまま出したようであまり新鮮味のないキャラつくり。作中でプライベートではやさしいのに総統として冷酷な面もあるというようなセリフがあるのだが、私にはむしろ常に女性にやさしく男性に厳しいムッツリスケベという風にしか映らなかった。とはいえ、ヒトラーを大悪人以外の設定で映像化することなんて現在の社会から考えても不可能なので、これくらい人格として破綻したヒトラーでも良いのかも知れない。
2時間40分という長さのため、前半は居眠りスポットがなかなか多いが、後半のいよいよ追い詰められてヒトラーが既知外みたいになったり、絶望のあまり酒盛りを始めてしまったりするシーンからは適度に展開が進んだり、立て続けに拳銃自殺してくれるおかげで眠くならずにすんだ。しかし、映画としては纏まりに欠ける嫌いがある。