や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

シン・シティ

モノクロ映像の中にワンポイントだけカラーで見せる手法は、モノクロ映画を見ているかのような味わい深さにカラーのアクセントが効いている不思議な映像だった。そして、モノクロ映像のメリットとして血の表現がマイルドになるという点が非常に大きい。本作は、R-15指定なだけに首が飛んだり手足が飛んだり、その切り口をバッチリ見せ付けたりと、なかなかスプラッターなシーンが多いが、血の表現がモノクロなので牛乳みたいに見えて割とマイルドな表現になっている。これが通常のカラーだったら目を背けたくなるほどに凄惨な映像になっていただろう。車を飛ばしながら顔を地面にくっつけるという拷問シーンなど、ハチャメチャな場面が個人的には笑えたのだが、やっぱり残虐なシーンが多い。あとは、銃で頭を撃ちぬく瞬間とかをシルエットで見せるのも、残虐さをマイルドにしている要素だ。
内容については全く救いの無い話。95%の絶望と5%の希望。しかしその希望も結局絶望によってかき消されてしまうホントに救いの無い話。ここまで徹底して不幸だとそれが味に感じられ、ちょっとでも幸せな展開になると不幸なシーンを求める自分がいて、あぁなんて底意地が悪いんだオレはと思ってしまったりする。
それでもラストは幸せになって欲しいと思うが…。多分ここまで心を締め付けられる切ないラブストーリーはそうは無いと思う。
というわけでブルース・ウィリス(ヅラorつけ毛)やミッキー・ロークはとってもカッコ良かったし、ジェシカ・アルバは最高に可愛いかった。特にジェシカ・アルバは本作と「ファンタスティック・フォー」でさらに知名度を上げていくのだろう。でも人妻。個人的には結婚早まったんじゃないかなぁと思っている。
残虐表現に抵抗がある人にはあまりオススメできないが、救いのないアクションを見たい人にはお勧め。