や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

頭文字D THE MOVIE

こちらでは初日レイトショーなのだが、予想以上に客が多かった。そんなに注目されている作品だったか。
映画の方は、期待していなかったので、結構楽しめた。原作は全く読んだことがなく、アニメ版をちょこっと見ていただけなのだが、なんとなく車を楽しむ作品であり、人間ドラマは二の次という印象があったので、まぁこんなものかな、という感じだった。
それよりも、コレ殆ど邦画だね。舞台が日本ならロケ地も日本。出演者とスタッフが日本人じゃないだけ。しかしそこが重要で、この演出やテンポは確かに邦画にはない撮り方である。10年前ならウケたかもしれないが、スローモーションと早回しの多用は今ではウザいこと請け合い。客を眠くさせないテンポは見事だが、演出手法は今の時代には通用しないだろう。
普通、原作付きの題材を映画にするとき、何らかの形で監督なり脚本なりのフィルタを通して、彼らが噛み砕いた形で表に出てくる。つまり、ある程度原作をクラッシュした形で世に出てしまうのが原作つき映画の宿命ではあるが、本作は(多分)原作の設定、流れを可能な限り忠実に表現しようとしている。そのため、ストーリー的には中途半端な印象があるが、これは恐らく続編も視野に入れたストーリーなのだろう。そうでも考えないと鈴木杏が不憫だ。
アニメ版はバトル部分でハイテンポなユーロビートを流すという演出が光っていた。これは意外に以降の作品に影響を与えていたりする。本作は、バトルのときもそれ以外のときも総じてヒップホップ系サウンドで締められていた。これはこれで味がある。
最後に、ミニスカセーラー服の鈴木杏はキツい。峠系公道レースゲームが欲しくなった。