一度だってレベルアップのファンファーレなんて聞いてやしない

漫画喫茶で「いちご100%」を一気読みしたわけだが、なんていうか過去のラブコメの美味しいところを一気に詰め込んだ、それでいてラブコメの醍醐味を内包している面白い作品であることに気づかされる。が、それも序盤までで、展開に詰まったのか延命措置なのかドンドンドンドン新キャラ(女性ばかり)が追加され、東西どころか東西南北中央不敗スーパーアジアな増加っぷりはアニメ版「ママレード・ボーイ」を髣髴とさせる。しかも主人公は3年以上に渡って基本的に3人の女の子との間で揺らぎ、くっついたり別れたり、彼女候補に立候補されたり友達宣言したりしており、関係自体は全くと言って良いほど進んでいないように見えて、それぞれとの関係を深くしている。まるで上級者の「ときめきメモリアル」を見ているかのようだ。
最近の展開は全くパンツなしの極めて直球な青春ラブコメを貫いているので、もうそろそろ大団円なのだろうとは思う。一方序盤の方は文字通りのパンツマンガで、しかも突き抜けたバカバカしさがある。ストーリーを考えているのが原作者だろうが担当編集だろうが、コイツは良い意味でアホである。なんというか、ストーリー性のある「BOYS BE・・・」というか「BOYS BE・・・ L-CORP」のような感じか。当時「BOYS BE・・・」はギャグマンガだと思っていたが、「いちご100%」なんてストーリーを抜いたらモロ「BOYS BE・・・」じゃん。バカだしパンツだし。な、なんだってー。