や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

亡国のイージス

たぶん原作の方が面白いんだろうなぁという話は月並みなのでまぁ良いとして、見た限りではテロリストに占拠されたイージス艦に対してダイハード先任伍長が奮闘するアクション作品という感じだった。愛国心だのイデオロギーだのという要素は本作ではあまり上手く表現できていない。総じてキャラの描き方が足りないからなのだろう。どのキャラも現在の立場になってしまった経緯があまり見えない。
逆に、日本が誇るアクションスター真田広之の活躍を楽しむ作品としてみると、結構楽しめると思う。しかし、全編まったりとした雰囲気は否めない。恐らくBGMに問題があると思う。邦画は大体まったりとした進め方をするものが結構あるが、こういう緊迫感を煽っていかないといけない様な作品でこの雰囲気はちょっと問題だと思う。
以下、ネタバレツッコミ。
原作のボリュームがあるためにある程度圧縮した内容になるのはある程度予感していたが、全体的にバラバラっとしたシーンの連続な上、突然過去のエピソードのシーンが流れたりして原作を知らない人が見たら意味不明なシーンがあったりする。またそのエピソードが現在のキャラにどう関係してくるのかという部分も説明不足なところがあり、結果として過去エピソードがあってもどういうキャラなのか最後まで明らかにされない部分があった。特に如月、宮津、ジョンヒ。特にジョンヒはなぜ如月を助けるようなことをして自分だけ死んでしまったのかがあの場面だけではサッパリわからない。ポスターで、如月×ジョンヒのものがあるが、映画を見る限り如月×ジョンヒという構図はありえない。両者とも映画のメインを張れる存在ではないからだ。だからといって他のメンバーの背景がわかるかというとそうではなく、背景そのものが存在しない。結構豪華な出演陣なのに、こんなに薄っぺらいキャラ設定でいいのだろうかとこちらが心配してしまうくらいのサブキャラ揃い。
あと、セリフの中で「これが戦争だ」というものがあるが、いやこれ戦争じゃなくてテロでしょ?しかも亡国といえる存在となった日本に憂慮してテロ行為に走ったとして朝鮮人と組んでいる時点でアホとしか言いようがない。で、そのヨンファは「独立のために戦ったこともないくせに」みたいなこと言うが、おいおいお前こそ独立のために戦っていないくせにそんなこと言われる筋合いねーよ。と思ったのは私だけではないと思いたい。