や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

今週の「ビッグコミックスピリッツ」

美味しんぼ」がコミックスを買う価値もない、タダの読み捨て漫画になってしまった今、私は毎週のようにスピリッツを読んでいるわけだが、今週は我らが富井副部長が酒に酔って大暴れしていた。今更感の漂うアメリカからの輸入牛肉問題について居酒屋でマジメに討論する連中もいかがなものかと思うが、討論にキレてテーブルの上で暴走EVA初号機の如く四つん這いで奇声を発するトミーはもはや新聞社の副部長とは思えないダメ人間ぶりだ。しかも帝都新聞に叩かれているし。この人連載当初からこんな調子で全く反省する様子がない。まぁ、「美味しんぼ」に登場する連中なんてどいつもこいつも欠陥人格なヤツばかりなので、トミーの奇行はまだ可愛い方かもしれない。
美味しんぼ」って「サザエさん」と同じで、時代の移り変わりについていけていないところがあって、シロー山岡なんか雁屋哲の趣味嗜好がそのまま乗り移っているくせにあんまり年を取っていないことになっているから全然年相応の趣味じゃなくなってしまっているところが悲しい。カリーヤの趣味といえば、シロー山岡ってグータラで勤務時間中に競馬に行くようなダメ人間なのに味覚と食に関する知識だけは異常に優れているという設定だったのに、カリーヤの趣味が乗り移ってくるからジャズ喫茶に通っていたことになったり、谷村部長や大原社主まで知らない儒教国家でのマナーに詳しかったり、マカーでWindowsを異常なまでに嫌っているなんていう設定が後からついてくるもんだから、初期のダーティな山岡のイメージが今ではもうない。クリ子に骨抜きにされたというのもあるけど。
しかし、「美味しんぼ」の最終回ってどうなるのかね。恐らくシローと海原雄山が和解する(死別込みで)シナリオでオチつけるんだろうとは思うし、そういう締め方しか出来ないような気がするけど、シローと雄山の和解なんて正直見たくない。雄山が事故かなんかで要介護状態MAXみたいなボケ顔になったときにシローが「おやじ・・・」って言った瞬間一気に萎えたもんなぁ。和解したらもっと萎える。でもこのままグダグダな状態で進めるくらいならとっとと終わらせて欲しいという気持ちもある。あぁ、私は「美味しんぼ」が好きなんだなぁ。