や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

今週の「H2」みたいなドラマ

原作読者にしかわからないことを書かせていただくと、私は支倉ミキオくんはどうでも良いのだが、栄京の3年生小倉くんのキャラクタは結構好きだった。文字通り栄京の秘密兵器であり、監督以上に人望があり、監督に嫌われているがために出場できない。しかし、その小倉くんが出場したときに栄京のモチベーションが一転する瞬間は名場面と言っても良いと思う。それだけ小倉くんのキャラは存在感があるのだ。レギュラーキャラではないのだが、エピソードで欠かすことの出来ない重要な脇役として小倉くんは存在する。あだち充作品によく登場する、味わい深いサブキャラなのだ。彼のような味のあるサブキャラが盛り上げてくれるからこそ、主人公たちの活躍も際立つのだ。
というわけで、そういうサブキャラを物語の都合上カットしてしまった「H2」みたいなドラマはとっても薄味のドラマである。広田だけでなく、小倉くんの存在があったからこそ、歪んだチームとしての栄京を表現できていたのに、小倉くんの存在がないために栄京がどんなチームなのかいまいち見えてこない。
恐れていたことが見事に的中してしまったような気持ちである。原作のエピソードをどんどんカットしていかなければ1クールに収まらない。しかし、そのカットした部分こそが作品の持つ味だとしたらどうだろうか。味わい深い素材が味気ない料理として出てくることになるのだ。
なんか文句ばっかり書いてしまったなー。それでも見続けるんだけどね