や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

スウィングガールズ -SWING GIRLS-

多分名作と呼ばれることはないだろうし、何かの映画賞を取ることもないだろう。人々の記憶に残り続けるとも思えないし、何十年と経って振り返られることもないだろう。だからといって本作が駄作かというと決してそうではなく、むしろ見ていて心地よい映画である。心の中を一瞬だけ心地よく通り抜けるような、そんな映画である。
本作は、全く身構える必要がないし、なんの予備知識も必要ない。マニアという言葉からも縁遠いものだろうし、この作品についてアレコレ思考を巡らせるほど説教臭い主張もない。何も考えず、ただありのままを受け入れることで楽しめる作品である。気づけば、そういう映画は少なくなってきているような気がする。
展開に緊張感はない。実にほのぼのしている。前にも書いたが、高校生くらいのときが人生で一番楽しいときなのだと思う。だからこそ、本作には「耳をすませば」と同じ方向性で鬱にさせるテイストがある。「耳をすませば」ほど強烈な力があるわけではないが。
やはり私は、中学生や高校生が何かに打ち込むような青春ドラマには甘い評価をつけてしまう傾向にあるようだ。まぁ、好きだしなぁ。
それにしても、時期外れのレイトショーには人がほとんど入らないので、実に快適である。