や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

耳をすませば

ジブリ系で唯一DVDを持っている作品である。それくらい私はこの作品を愛して止まない。本作の主人公は中学3年生だが、中学3年生というのは、ナーバスになりがちでありながらも青春まっしぐらな今考えると人生で一番楽しいときかもしれない。勿論、その人の生き方次第で楽しくもつまらなくもなるが。
原作は柊あおい。代表作は、恐らく「星の瞳のシルエット」だろう。くっつきそうでくっつかない、見ていてイライラするような切ないラブストーリーが柊あおいの持ち味だと思う。「耳をすませば」の原作のほうは、アニメと似て非なるストーリーであり、アニメに登場しない重要キャラも登場する。原作の方は、進路選択という試練をモチーフにしておらず、月島姉妹のラブストーリーがメイン。アニメと原作でテイストは全く異なるが、私は両者とも好きである。ただ、原作のほうは打ち切りっぽさがどうしても見えてきてしまい、もう少しじっくり書き込む機会が与えられればなぁとも思った。原作のほうはしっかり続編があったりするが、これは映画化にあわせたオファーのような気がする。
私はアニメのほうは大学生のときに見たのだが、進路選択を通じて進学なりバイオリン職人になるなりの各々の悩みや葛藤、そして自分の出来ることをやってみようとするひたむきな態度を見ていて、自分と照らし合わせたときに激しい自己嫌悪に陥り、自殺したくなってしまったことがある。このことを友人に話してもあまりわかってもらえなかったが、時が過ぎて世の中には私のような人がいることがわかった。
耳をすませば見て自殺したくなったヤシの数→5X
耳をすませば」は非常にすばらしい作品だ。それだけに純粋すぎるテーマは私のようなひねくれた人間には強すぎる。「天空の城ラピュタ」のポムじいさん風に言えば、「すまんがその「耳すまをしまってくれんかね。ワシには強すぎる」という感じか。