や16ぁ

やる気なんて初めから無かったんだなぁ

四魔貴族バトル2(ロマンシングサガ3)

・スクウエアというメーカーはとかくFFシリーズのみに目が行きがちだが、SFCがまだ全盛だったころはさまざまな作品をリリースしていた。そこからシリーズ化していったものとして、「フロントミッション」と「〜サガ〜」がある。「〜サガ〜」とは、「ロマンシングサガ」、「サガフロンティア」、「アンリミテッドサガ」を指す。

ゲームボーイでリリースされていた「サガ」はともかく、「ロマンシングサガ」以降のサガシリーズは、かなり実験的な要素が強い。「ロマンシングサガ」シリーズを見ていくと、最も自由度が高く、システムも発展途上で破綻している部分すらあるが非常に魅力的である1、歴史という視点からフリーシナリオシステムを発展させ、システムをよりわかりやすくしようとした2、システムの完成度は最も高いと思われるが、そのせいでシリーズの魅力であるアクの強さが薄らいでしまった3という風に分かれている。

・その代わり、グラフィックおよびサウンドの成熟度はロマンシングサガ3が随一である。ロマンシングサガが発売された1995年は、所謂次世代ハードがすでに発売されており、SFCでの開発技術も限界にまで高まっていた時期である。ちなみに、この年にはあの「テイルズオブファンタジア」も1ヶ月遅れで発売されている。
ロマンシングサガのサウンドはバトルに限る。FFの楽曲は確かに名曲が多い。しかし、ロマンシングサガの楽曲に比べるとやはりおとなしい。ロマンシングサガの戦闘時の曲は激しい。ボス戦になるとさらに激しくなる。ラスボスならなおさらだ。ストリングスとディストーションギターのサウンドが乱れ飛ぶハードな楽曲こそがロマサガサウンドの真骨頂だと思う。

・そして、ロマサガサウンドの究極がこの曲である。どのパートも生身の人間では演奏できないんじゃないのかと思うほど激しいサウンドである。プレイ如何ではこの曲を聴かずにクリアすることも可能である点も見事だ。こんなに激しく、カッコ良い曲なのに、聴かずに済んでしまうプレイもアリだなんて、なんて儚いのか。

・ストリングスvsギターの激しいサウンド、美麗にして姿形をよく把握できない敵グラフィック、何の説明も無くターンごとに回復している敵。このとんがった部分こそが、ロマサガの魅力、いやロマサガそのものなのだ。「永遠の実験作」。ロマサガにはこの言葉がふさわしい。